私は大人になってからフルートを始めましたが、
最初に買ったフルートはNUVO Student Fluteという
プラスチック製のフルートでした。
カジュアル楽器なんですけど、音色は結構本格的で、
丸洗いもできますし、値段もお手頃なのでいいかな~と思い購入しました。
実際に初心者が使ってみて思ったことと、
金属製のフルート(低価格帯モデルと20万円台のモデル)と
比べてみてどうだったかをお伝えできたらと思います。
フルートをこれから始めてみようと思う方の
参考になると思いますので、
ぜひ最後までご覧ください~。
1.NUVO Student Fluteって?
プラスチック製のカジュアル楽器をいろいろ発売されている
NUVOさんが発売している本格的なプラ製フルートです。
フルートといっても、ガラスフルートのように、キーメカニズムがついておらず、
半音操作が不得手なものもありますが、
このStudent Fluteはキーメカニズム付きです。
フルートとほとんど同じ感覚で演奏することができます。
カジュアル楽器とはいえ、
本格的なフルートが2万円弱ですので、
コストパフォーマンス的にも魅力的だと思います。
プラ製の楽器ですので、金属製フルートと比べると軽く、
また、シリコンゴム製滑り止めがついてますので、
姿勢を保つのがきつい初心者にはとっつきやすさがあります。
あとはU字管が付属するので、小さなお子様でも取り組むことができます。
ただし、カジュアル楽器とはいえ、
中身は本格的なフルートですので、
音出しや演奏に求められる難易度は高いと考えた方が良いです。
2.音色はどうなのか
プラスチックフルートというと音色がどうなのか気になりますよね?
実際にプロが演奏すると、金属製フルートと区別できないような
素晴らしい音が出ます。
Youtube等でプロが演奏している動画はたくさんありますが、
これから始める方にとっては
初心者が演奏するとどうなのかも気になりますよね?
ということで、
金属製のフルート(YAMAHA YFL-514)と
NUVO Student Fluteを吹き比べてみました!
フルートはゆる~い練習ペースで2年近く練習してます。
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どうですかね?
金属フルートの方が音がはっきりしていると思います。
とはいえ、初心者が吹いても、金属製フルートとそれほど遜色ない音は出ますね。
3.金属製フルートと比べてどうなのか
私は初めて吹いたフルートがNUVO Student Fluteでした。
4か月くらい練習したときに、
たまたま長期在庫品の金属製フルートが安く売られていたので、
金属製フルートを手に入れました。
買った金属製フルートはケルントナーの銀メッキモデルです。
2万円程度で流通している低価格帯モデルですね。
私は運よく1万円程度で購入することができました。
で、金属製フルートを使ってみて一番驚いたのは、
使う息の量が少ない!ということでした。
フルートは吹き込む息の大半が外に逃げる構造なので、
エレガントな見た目に反して相当に息が足らなくなる楽器です。
金属製フルートを使って気づいたのですが、
プラフルートは息の消費がかなり多かったです。
金属製フルートが楽という意味ではなくて、 よりプラフルートのほうが過酷という意味です。
で、低価格帯モデルとは言え、
金属製フルートはやはり芯の入った良い音でした。
自分の近くで音が鳴るので、客観的には差がわからなくとも、
吹いている自分には結構違いがわかります。
ただ、金属製フルートは重くて辛かったです。
慣れないうちは肩こりが酷くて酷くて…。
滑り止めもないので、楽器が回転してしまって安定しない等、
金属製フルートのほうが扱いづらいと思うところもありました。
私はこれまで3本のフルートを吹いてきましたが、
いずれも吹き口の癖や音程の癖が違いました。
なので、ケルントナーの吹き方で
YFL-514を吹くと上手くいかなかったですし、
その逆もしかりでした。
音程の癖は、同じモデルでも個体差があったりしますので、
あくまで参考にしかならないのですが、
私が使ったものは以下のような感じでした。
★NUVO Student Flute
・全体的に音程が低くなりやすい
・A=442Hzのチューニングは厳しいかも
・全開放のC#/D♭があまり高くならない
・音程のデコボコは金属製よりも少し大きめ
(金属製フルートよりも癖が強い)
★ケルントナー 銀メッキモデル
・クラシカルな設計なので全開放のC#/D♭が高くなりやすい
・音程のデコボコはそれほどでもない
★YAMAHA YFL-517
・全開放のC#/D♭が高くなりにくい
・全開放が高くなりにくいので初心者は音程を取りやすく感じるかも
・音程のデコボコはそれほどでもない
いずれも個体差の範疇で、絶対的にどれが良い・悪いというものではなかったです。
YAMAHAのYFL-517だって音程はデコボコしてます。
管楽器なので奏者が合わせるものです。
4.初心者向きなのか
商品名にStudent Fluteと入っているのですが、 初心者にはあまりおススメできないです。
理由は金属製フルートよりも息の消費が激しいからですね。
始めたばかりの頃ってとにかく息が苦しくなりますので、
鳴らしづらいとそれだけで嫌になってしまうかもしれません。
ただ、姿勢の保持はしやすいですし、
練習後のお手入れも楽なので、
そういう意味での扱いやすさはあります。
ですが、鳴らしやすいというメリットには勝りませんので、
大人の方でこれから始めてみようと思う方であれば、
低価格帯のモデルであっても金属製フルートが良いと思います。
フルートは個体差もありますが、
メーカーによる差もありますので、
低価格帯のモデルで練習した場合、
より価格帯の高いメーカー品に買い替えたときに、
慣れるまでの練習が必要になります。
ですが、低価格帯モデルで練習したことが無駄にはならないので、
私は手軽に始められる低価格帯モデルでも良いと思います。
ただ、部活等で使うなら、
YAMAHAのYFL-212等、定番モデルの方が良いと思います。
演奏が上達しないときに楽器のせいにしてしまう可能性があるのと、
周りからも楽器のせいではと言われてしまっては、
上達しようとする気持ちが失われてしまいますからね。
逆に周囲に迷惑をかけないゆったり練習できる大人の方なら、
低価格帯モデルはアリだと思います。
5.このフルートの用途
使ってみて思ったのは、
プラフルートはある程度吹ける方が
パフォーマンスを楽しむためのもの…ということでした。
見た目が良くて、かつ軽いので、
バンド演奏で、鍵盤やギターから持ち替えて演奏するのにも、
イイなと思います。
野外イベントなんか相性抜群ですね。
私はちょっとしたときに吹くのに使ってます。
あ、このフレーズ吹いてみたいなーというときとか。
吹いたら水洗いして水を切って放置すれば良いので 金属製と違ってお手入れが楽です。
これから始める方にはおススメしづらいですが、
既にフルートを吹ける方なら楽しめます!