DTMを始めるにあたり最も悩むのがメモリの量ではないでしょうか?
当ブログに足を運んでくださる方も、メモリ量に関心がある方が多い傾向があるようです。
私もDTM PCを購入するときに一番気にしていたのはメモリ量でした。
それともそれ以上積んでおいた方が良いのか…。
私は現状では32GB搭載をおススメしていますが、
どんな曲を作るかによって、必要メモリは量は変わってきます。
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そこで、DAWの立ち上げやVstiの立ち上げにより、
どれくらいメモリを消費するのか、検証してみました!
なお、メモリ消費量はWindows10標準のタスクマネージャーで確認しています。 そのため、0.1GB刻みでの消費量確認になります。
DAW立ち上げによるメモリ消費量(CUBASE PRO 10.5)
まず、DAW立ち上げによりどれくらいメモリを食うのかを見てみましょう。
立ち上げ前は3.8GBメモリを消費しています。
この時点で消費メモリが多いですね…。
CUBASEを立ち上げて、空のプロジェクトを開くと、
消費メモリが4.4GBになりました。
立ち上げだけでも、おおよそ0.6GB消費しているようです。
Eastwest Play立ち上げによるメモリ消費量
次にEastwest音源を扱うためのマルチティンバーサンプルプレイヤーの
Play6を立ち上げてみます。
4.4GB→5.8GBまで増えました。
まだ音源を読み込んでいないのに1.4GBも消費しています。
ただ、Playは複数立ち上げてもタスクマネージャー上では
メモリ消費が増えませんでした。
1つ目を立ち上げるときにメモリに読み込んでおいて、
2つ目以降は、ごく少量のメモリしか消費しない仕様のようですね。
Eastwest音源読み込みによるメモリ消費量
次にEastwest音源を読み込んでみます。
まずはPianos DiamondのSteinway Fullを読み込んでみます。
大容量音源のはずですが思ったよりも少なく、
5.8GB→5.9GBの0.1GBアップです。
次に、大人気ベストセラー音源のSymphonic Orchestra Goldの
18人構成バイオリン(Q Leg)を読み込んでみます。
先ほどのPiano音源は読み込んだまま、
Playをもう一つ立ち上げて読み込んでます。
この音源は比較的軽いはずですが、5.9GB→6.0GBの0.1GBアップです。
続けて、Hollywood Strings DiamondのFull Strings 3を読み込んでみます。
Full StringsはVn、Va、Vc、Baの4つ分の音源を読み込んでいるため、
結構メモリ消費量が大きい音源です。
これまたPlayをもう一つ立ち上げて読み込ませてます、
6.0GB→6.2GBの0.2GBアップでした。
次に、これまた重い音源であるGypsyのViolin Masterを読み込んでみます。
今度は先ほどまで立ち上げていたトラックは一旦削除して、
新たに立ち上げたPlayに読み込ませました。
5.8GB→6.0GBの0.2GBアップでした。
余談ですが、このViolin Masterは抒情的な演奏にはもってこいの音源で、
これのためだけにGypsyを買うくらい魅力的な音源です。
ただ、少し演奏性に癖がありますので、
リアルタイム演奏で思い通りの演奏をしたい方は、
Embertoneのjoshua bell violinの方が良いと思います。
あと、おススメはChris HeinのSolo Violinですかね~。
あれは良いですが、お高んですよねぇ~…。
おっと、話が逸れましたね。
次は最高に重い音源であるHollywood Strings DiamondのPowerfull System向けのスラー入り1stバイオリンです。
これも、Play1トラック立ち上げで、この音源を読み込ませました。
5.8GB→7.7GBの1.9GBアップでした。これはエグイですね…!
さすがパワフルシステム向け…恐るべし…。
1トラックで1.9GBとか恐ろしいですね。
こういう音源をフルで使うなら、64GBが必要になる可能性がありますね。
なお、速度速めのSSDでないと読み込みにもかなり時間を要します。
私はパワフルシステム向け音源は使っても2~3トラックです。
プロジェクト立ち上げにも時間がかかるので、
必要でない場合はあまり使いたくないですね。
Native Instruments Kontakt 5立ち上げによるメモリ消費量
次はDTMやるならMust!のKontaktです。
私はKontakt 6を持っていないので、Kontakt 5での検証になります。
1トラック立ち上げただけだと、メモリ使用量は変わらずでした。
(4.8GB→4.8GB)
3トラック分立ち上げてみました。音源は読み込ませてません。
4.8GB→5.0GBの0.2GBアップでした。
Kontkt 5はPlayと違って先回りしてメモリを読むのではなく、
1つ立ち上げるごとに同じようにメモリを消費するようです。
Kontakt音源(Symphony Essential)読み込みによるメモリ消費量
では、Kontaktに音源を読み込ませてみます。
使うのはSymphony EssentialのString Ensembleです。
まずはViolinsを読み込ませます。
4.8GB→5.1GBの0.3GBアップでした。
結構メモリ食いますね…、この音源…。
次にもう1トラック増やしてKontaktを立ち上げて、Violasを読み込ませます。
5.1GB→5.3GBの0.2GBアップでした。
更にもう1トラック増やしてKontaktを立ち上げ、Cellosを読み込ませます。
5.3GB→5.5GBの0.2GBアップ。
もう1トラック増やして、Contrabassesを読み込ませます。
5.5GB→5.7GBの0.2GBアップでした。
Strings Essentialは1つ読み込むと約0.2GB消費するようですね。
割と軽い音源かと思っていたのですが、
思ったよりもメモリ消費量が大きかったです。
Spectorasonics Omnisphere 2 立ち上げによるメモリ消費量
最後にOmnisphere 2を見てみましょう。
これも大人気音源ですよね。私も良く使います。
本当にいろいろな音色が入ってますからね~。
まっさらな状態からOmnisphere 2を読み込ませました。
音源を読み込ませていない状態で、4.8GB→5.4GBの0.6GBアップでした。
音源によって2MBくらいの小容量のものから、
300MB(0.3GB)越えのものもあるので、
音源を読み込むとさらにメモリを食います。
Omnisphereはシンセ音源音色のイメージが強いので
メモリはそれほど食わないと思っていたのですが、
結構消費しますね。
要搭載メモリ量の考察
ポイント
高性能音源を使うのであれば、
メモリは8GBでは足らないことがおわかりいただけると思います。
やはり最低でも16GBは欲しいところです。
トラック毎にイコライジングするとなると、
トラック毎にKontaktなりPlayなりを読み込ませていくと思うので、
例えばKontaktにStrings Essential程度の音源を読み込ませると想定すると、
0.2GB×30tr=6GB…、この時点で10.8GBになります。
16GBだと、約68%の使用率です。
実際にはPlayの音源を使ったり、Ominisphereも加えたり、
BFDやTrilianも使ったりと、様々な音源を使うと思います。
そうなるともっと使用メモリは増えて、
30trを作るまでに14~15GB程度まで消費してしまう可能性がありますね。
注意ポイント
再生したりすればDAWがいつクラッシュしてもおかしくない状態です。
私は今は自作ゲー(Srpg Studio製)の音楽を作っていますので、
オケ風な音楽が多いのですが、
14~22GBくらいの使用率の曲が多いです。
さいごに
上手くトラックを整理して作れば16GBでもハイクオリティな曲はできますが、編曲に制限が出たりしますし、
メモリ使用率が高すぎることによるDAWのクラッシュを避けるためにも
32GB以上を搭載することを私ならおススメします。