intel NUC BXNUC10I7FNHは高性能な6コア12スレッドCPUを積んでいて、十分にDTMにも使えるスペックなのですが、購入してみて気づいた欠点がありました。
〇詳細なスペック
インテル® NUC 10 パフォーマンス・キット - NUC10i7FNH - 製品仕様 | インテル
欠点、それは発熱です。
TDPが25Wだったので、それなりに発熱は覚悟していましたが、想像していた以上で、
ファン設定を絞ると瞬間的にはシングルコアが100℃に達することが結構あります(汗)。
CPU温度が高くなるので、普通に使っているだけでファンの音がかなり気になります。
今まで使ってきたPCの中で一番うるさいですね(笑)。
あれだけ小さい筐体に、高性能なCPUを入れているので、
ファンがうるさくなるのは仕方ないと思います。
デスクトップPC用のロープロファイルCPUクーラーが使えれば、
発熱は問題にならなそうなのですが、
intel NUCの魅力はそのコンパクトさなので、
違うケースに移植する等の魔改造はあまりやる気になりません…。
そこで、どうにかCPUを冷やせないかと、魔改造以外での改良を重ねてきました。
今回、その改良を記事にしてみました!
まずは高性能CPUグリス(SMZ-01R)への塗り替え+α
いつもお世話になっているSMZ-01Rに塗り替えしました。
分解手順や塗り替えの手順はNUC7CJYHとほぼ同様ですので
今回は省略します。
気になる方は↓の記事を見てみてください~。
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分解の時に気を付けたいのが、裏面のネジ4か所を外して開けるのですが、
HDD接続用のフレキケーブルを切らないように注意する必要があります。
開けるときは慎重にゆっくりと開けたほうが良いです。
フレキケーブルはマザーボード側のコネクタのロックを外して
ゆっくり引き抜きます。
ロックが外れていれば軽く引き抜けます。
抵抗がある場合はロックが外れていないので、
力技で外さないようにしないといけません。
ヒートシンクのカバーのようなものがついているのですが
紙っぽいというか、熱伝導性や放熱性があまり良くなさそうに見えるので、
貼るヒートシンクでカバーして放熱を促すようにしてみました。
分解される方はお気をつけを…。
ちなみに底板を開けるとこんな感じです。
いつものNUCの作りですね。
ここまでの分解はとても簡単なので、
メモリやSSDの取り付けはサクッとできてしまいます。
天板へ熱を逃がすために熱伝導シート貼付
CPUクーラーのヒートシンクの熱を天板側に逃がすために、
天板とヒートシンク&CPUファンの間に熱伝導シートを貼りました。
私は0.5mm厚のものを使いました。
厚すぎると取り付けするときに圧力がかかってしまいます。
また、薄すぎると十分に熱移動できないので効果を発揮できません。
天板の熱を逃がすためのヒートシンクを搭載
天板は鉄素材で、それにプラスチックのカバーが取り付けられています。
このプラスチックのカバーを外して、そこにヒートシンクを搭載します。
天板とヒートシンクの間には0.5mm厚の熱伝導シートを使いました。
ヒートシンクは本体サイズに合うものを通販で買いました。
ピッタリです!
ファンによる側面から空冷
↓の記事で書いたMinisforum U820にも採用したファンでの外部からの空冷作戦も試みます。
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ファンはcorsairの12cmケースファンを使いました。
なぜか家に転がっているブツを活用…です。
Minisforum U820のときのようにUSBで接続できるようにして、
本体のUSB端子に接続しています。
方法は上記リンク先の記事に記載していますのでよろしければご覧ください。
ファンの風を吸気口に送ってCPUクーラーの冷却を促進する狙いです。
Minisforum U820ではかなり効果があったのですが、
この爆熱BXNUC10I7FNHではどうでしょうか…。
ちなみにこのCorsairのファンは5V動作ではかなり静かで
ほぼ無音といって良いレベルです。
天板裏に設置してファンの音を軽減
これも以前記事にした方法で天板裏に設置しました。
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天板で騒音の高域をカットしてもらうことで、
ファンの音の気になる成分を軽減しようという狙いです。
本体付属のVESAマウント用金具を使います。
本体底面にマウント用ネジを取り付けて…。
これでVESAマウント用金具と合体できるようになります。
合体させると、こんな感じでネジが引っかかります。
VESAマウント用金具をデスク天板の下にビス止め!
これで本体を吊るわけですが、今回はヒートシンクを載せていますので、
このまま吊るとヒートシンクが落ちてしまいます。
なので、タコ糸で縛ってヒートシンクを固定します。
最後にVESAマウント用金具にドッキングして、
その隣に超強力両面テープでファンを貼り付けて完成です!
両面テープがきちんと接着するまで1日くらいかかるので、
それまでは養生テープで押さえておきました。
結果
施工前と施工後ではかなりCPU温度は改善しました!
しかし、それでも本体のファンがそこそこな音で回ってしまい、
静音中毒の私としてはまだまだ納得できるだけの結果にはなりませんでした。
これ以上改善しようとすると、intel NUCのケースのままでは厳しいので、
このケースのままファンの音を静かにしようと思ったら、
CPUパワーをかなり落とす必要がある…という結論になりました。
しかし、せっかくのcore i7、
しかもモバイル向けとはいえ6コアの高性能CPUですので、
CPUパワーを落として使いたくはない…。
ということで、このPCはこの状態で使っていくことにしました。
このPCは動画編集等の重い作業用にして、
通常のブラウジング用PCは、低発熱なCeleron J4005を積んでいる
NUC7CJYHにすることにしました。
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私にとっては満足できるレベルでの改善には至りませんでしたが、
もともとの状態から考えると劇的に変わりますので、
静音中毒の方でなければそれなりに満足できるレベルで
改善可能かもしれません。
(イメージ的にはCore i5のノートPCくらいの音になります!)